CMでも人気のニベア青缶。妊娠線予防や妊娠線を消すのに効果はある！？

CMでも多くの女性から人気を集めている「安くてお手頃な、スキンケアクリーム」の代表とも言える、ニベアクリーム(通称：ニベア青缶)

ニベアクリーム

「市販の保湿クリームと比べて、妊娠線専用のクリームは高い」というイメージから、妊娠線予防や、出来てしまった妊娠線の対策として、ニベアクリームで代用できるかを試みたママは、実は少なくありません。

それでは、本当に、ニベアクリームは妊娠線予防や妊娠線を消すのに有効なのでしょうか。実は、結論から言ってしまうと、残念ながら、ニベアクリームで妊娠線を予防する事は、ほぼ無理です...

今回は、ニベアクリームに含まれる成分や、妊娠線予防として使用したママの口コミも参考にしながら、徹底検証していきます。

その前に、なぜニベア青缶は「妊娠線にも効く」と言われるようになったの？

一つはママからママへの口コミや、ネットに記載されている口コミによるもの。実際、ニベアクリームを使っていて、妊娠線が出来なかったというママは、ネットのクチコミなどを見ても、多いようですね。

そして、もう一つは、数年前のニベアクリームのCMで「妊婦中のママのお腹に、子供がニベアクリームを塗っているシーンがあった」という事もあるでしょう。

CM効果というのは絶大であり、ここが火付け役となって「ニベアクリームは妊娠線予防にも効果がある！」と思われた方も、多かったかもしれません。

CMを見て「妊娠線予防にも使える！」と信じている方は、ちょっと注意が必要

確かにCMではニベアクリームを妊婦のお腹に塗っていましたが、実は「妊婦のお腹に塗っても良い」「妊娠線予防にも効果がある」とは一言も言っていません。

また、ニベアを出している花王の公式ページにも「妊娠線のケアにも使用できます」「妊婦のお腹にも安全です」とは一言も記載されていません。

これはCMなどでよく使用される「視覚効果」を利用したものです。

視覚効果とは、視覚に情報を与えることによって得られる効果のことで、現在さまざまな分野で活用されています。購買意欲をそそるためのスーパー等の商品陳列、または、テレビCMの映像や映画などの特撮なども視覚に訴える効果を狙ったものです。視覚とは人の感性に訴えかけるものであり、人の好み（興味・意識・印象）は感性に大きく左右されます。
出典：ビジュアルの効果｜テクニカルイラスト・テクニカルライティングのキテックス

映像だけで「妊娠線ケアにも利用できる」と判断するのは、ちょっと危ないかもしれません。

ニベアクリームに妊娠線を防ぐ事ができる成分は含まれているのか？

それでは具体的に「ニベア青缶に、妊娠線をケアできる成分が含まれているのか」を検証していきます。含まれる成分で検証するのが、一番確実です。

以下が、花王の公式ページに記載されている、ニベアクリームの成分表です。

水、ミネラルオイル、ワセリン、グリセリン、水添ポリイソブテン、シクロメチコン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、パラフィン、スクワラン、ホホバ油、オレイン酸デシル、オクチルドデカノール、ジステアリン酸Al、ステアリン酸Mg、硫酸Mg、クエン酸、安息香酸Na、香料
出典：花王

妊娠線予防として効果が期待できる成分

この中で妊娠線予防として効果が期待できる成分の代表として挙げられるのは、以下の成分です。

• ホホバ油
• スクワラン
• ワセリン

ニベアクリームは、保湿クリームですので保湿に必要な成分は含まれていますが、妊娠線対策を目的としたクリームではないです。

妊娠線ケア専門のクリームに含まれるような、出来てしまった妊娠線を消すのにも効果が期待できると言われている成分(シラノール誘導体、葉酸等)は含まれていません。

敏感肌の方、妊婦のデリケートな肌には適していない成分

一方、実はニベアクリームは、敏感肌の方、妊婦のデリケートな肌には、あまり適していない成分が含まれています。

• ミネラルオイル
• ワセリン
• 水添ポリイソブテン
• マイクロクリスタリンワックス
• パラフィン
• シクロメチコン

全て、石油由来成分です。これらの鉱物油や、合成の油性成分の価格は植物油の10分の1で済みます。ニベアクリームが安い理由はここにあります。

そして、石油由来成分は、健康な肌に短期的に使用する分には問題ないかもしれませんが、敏感肌の方や、妊婦のデリケートな肌に長期的に使用するのは、あまり好ましくありません。

最初はニベアを塗っていたのですが、お腹が大きくなるにつれ、すごい乾燥し痒みがひどくなりました。

何個かクリームを試したのですが、私自身が敏感肌で全く効果がなかったのです。

そんな時、妊婦の友達が、エルバビーバストレッチマーククリームを使っており、エルバビーバは自然で作られているから、敏感肌でも大丈夫だと思うと言われ、試してみました。

浸透性もよく、痒みもなくなりました。それから毎日エルバビーバのクリームを使い、出産後全く妊娠線がありません。

29歳で出産しましたが、その時妊娠線に対する知識がほとんどありませんでした。

おなかが大きくなるに連れて、だんだんかゆくなってきたので、ニベアクリームを塗るようにしていました。私は身長も大きく安産体型だったので、まさか妊娠線が出来るとは思ってもいませんでした。

もともと乾燥肌で、私の母親も妊娠線ができたので、体質もあったのかもしれませんが、もっと知識があったら、しっかりと専用のクリームを使ってたと思うので、本当に後悔しています。

ママの体験談ですが、やはり敏感肌や乾燥肌の方には、ニベアクリームを妊娠線予防として使用するのには、適していないです。

まとめ

それでは最後に、ニベアクリームの成分表から分析した結果や、ママの体験談をもとに、ニベアクリームが妊娠線対策に使用できるかを簡単にまとめます。

• 保湿成分がいくつか含まれているが、真皮まで届くような成分は含まれていないので、あまり意味がない
• 肌の亀裂を埋めるのを助けてくれる成分は含まれていないので、出来てしまった妊娠線を消すのには適していない
• 石油由来成分の合成クリームなので、妊婦のデリケートな肌、アレルギー体質の方、敏感肌、乾燥肌の方には適していない

妊娠線対策の基本として、毎日欠かさず、保湿ケアを行う事が大事です。そして、妊娠線を予防するには、真皮まで届くような保湿クリームでないと意味がないです。

ニベアを塗って妊娠線が出来なかったという声も聴きますが、実はここだけの話、そういうママの場合は、保湿クリームを塗らなくても、妊娠線は出来なかったはずです。詳しい理由が知りたい方は、以下の記事を読んでみてください！

「真皮」とは？妊娠線ができる本当の原因と、真皮の関係性

安い保湿クリームを使用し続ける事により、最悪、肌荒れや、痒みが増すなど別の問題が発生する場合もあるので、妊娠線ケアとして使用する場合は注意が必要ですね。