化粧品に書いてある「医薬部外品」とは、どういう意味なの？

化粧品に、よく記載されている「医薬部外品」という言葉。

よく目にはするものの、「どういう意味なんだろう…？」と疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、化粧品における医薬部外品とは、どういうものなのかを、専門的に分かりやすく、図を踏まえながら説明していきますね！

化粧品は「化粧品」と「薬用化粧品」の2つに分けられる

「医薬部外品」について説明する前に、化粧品の種類について知ってもらう必要があるので、ちょっとだけ頑張ってくださいね！

化粧品の分類

医薬品医療機器等法(旧:薬事法。2014年11月25日にこちらに名称変更)という法律があるのですが、一般の方が「化粧品」と、ひとくくりに呼ぶものは、この法律において以下の2つに分けられます。

• 化粧品
• 薬用化粧品

妊娠線予防クリームで薬用化粧品の例を挙げると、ニンナナンナ薬用マッサージクリームや、薬用ストレッチマークGなど、「薬用〇〇」と記載されているものが、薬用化粧品に該当します。

「化粧品」は肌の保湿や、清浄など、製品全体としてその効果が期待されています。一方、「薬用化粧品」は化粧品としての期待効果に加えて、肌あれ・にきびを防ぐ、美白、デオドラントなどの効果を持つ「有効成分」が配合され、化粧品と医薬品の間に位置する「医薬部外品」に位置づけられています。「医薬部外品」には、「薬用化粧品」の他に、染毛剤、パーマネント・ウェーブ剤、浴用剤、口中清涼剤やえき臭防止剤、あせもなどを防ぐてんか粉、育毛剤、除毛剤などがあります。

出典：化粧品と薬用化粧品 | 日本化粧品工業連合会

「医薬部外品」とは、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されています。

出典：「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」にはどんな違いがあるの？ | 花王

効果・効能がある成分の事を「有効成分」と言ったりしますが、化粧品と、薬用化粧品の違いをまとめると、

• 化粧品...国(厚生労働省)が許可した有効成分が含まれないもの
• 薬用化粧品...国(厚生労働省)が許可した有効成分が含まれたもの

これが決定的な違いです。

薬用化粧品は、国(厚生労働省)が認めた、何かしらの効果・効能に有効な成分が含まれているものとなります。

【重要なポイント】

この説明だけ聞くと「薬用化粧品は効果があるが、化粧品は効果がない」と勘違いしちゃいそうですが、そうではないんです。

化粧品は効果がないのではなく、効果は期待できるけど、○○という成分が△△に効果がある・改善できると厚生労働省が認めたわけではないということなんですね！

逆にいうと、薬用化粧品であっても、厚生労働省が認めたのは、商品の【効果・効能】という欄に記載されているもののみとなるので、それ以外に関しては、化粧品と同じ扱いになります。

「薬用化粧品」は法律では「医薬部外品」になる

また、「医薬品医療機器等法」が絡んでくるのですが、この法律の分類では下記の4つのカテゴリーがあります。

• 【医薬品】...病気の診断、予防、治療に用いられるもの
• 【医薬部外品】...「医薬品」と比べてその作用が、おだやかなもの
• 【化粧品】...皮膚、髪、爪の手入れや保護、着色、香料を目的として用いられるもの
• 【医療機器】...名前のとおり、そのまま

各カテゴリーの例

「薬用化粧品」はどこに入るの？

「薬用化粧品」の場合、容器や外箱に「医薬部外品」と表示されています。

出典：化粧品と薬用化粧品 | 日本化粧品工業連合会

先ほどでてきた、薬用化粧品。これは【医薬部外品】のカテゴリーに入ります。

つまり、【医薬部外品】と書かれている化粧品は「薬用化粧品」の事だったんですね！ちなみに、医薬部外品として販売するには、厚生労働省の許可が必要となります。

「医薬部外品」に期待できる効果

化粧品を取り扱う、花王のページでも、同じような説明が記載されていますが、一般的には、化粧品より、医薬部外品の方が、高い効果が期待できるといわれています。

「医薬部外品」についてのまとめ

それでは、さいごに、化粧品業界における「医薬部外品」について、まとめますね！

• 「医薬部外品 = 薬用化粧品」と考えてもらってOK
• 「薬用化粧品」は、厚生労働省が効果・効能を認めた有効成分が含まれている
• 「薬用化粧品」は「化粧品」よりかは、高い効果が期待できる

この3つだけ知っておけばOKです！最初から最後まで読んで下さった方、本当にお疲れ様でした！